なぜ電力はデータセンターで重要な役割を担っているのか？データセンターが安定したパワーサプライシステム維持するには？

身の回りに無数のテクノロジーと情報製品があふれる今日、日常生活におけるレジャーやエンターテインメント、ドラマや動画鑑賞、仕事で処理しばければならない大量の情報、交通で必要なナビゲーションシステム、レストランのオーダーシステム等、いずれも携帯電話、タブレット、PC等のサポートが必須ですが、最も重要なのはその背後にある情報、データの保存および処理です。

 

世界的に有名な調査研究機構IDCの世界データのトレンドに関するホワイトペーパー『Data Age 2025』によると、アジア太平洋地区の企業400社以上のうち、60%の企業がデータ価値の数値化に着手しています。これは企業組織がデータの資本化戦略を重視し、データ運用によって付加価値を生み出していることを示しています。このように膨大なデータはデータセンターによる処理協力が必須となりますが、データセンターはその運営において莫大かつ安定した電力供給を必要とします。そのため、多くの企業がデータ処理において成長すると同時に、データセンターの電力供給措置についても検討しています。今日はデータセンターのパワーサプライシステムの重要性とその稼働方法についてご紹介します。

 

データセンターで電力が重要な役割を担っている理由

データセンターでは会社や組織内で記録や演算が必要なデータを処理しています。主に複数のPCサーバー、ストレージとネットワーク通信設備からなり、データを保存、演算、および使用していますが、これらすべてはデータセンターを経由します。

 

データセンターは膨大な量のデータを処理するために一万を超える設備とサーバーを有しています。このためデータセンターは長期的に安定して正常稼働を維持することが必須となります。基礎的な建物環境の建設とメンテナンスはもちろん、さらに重要となるのが、大量かつ安定した電力源でデータセンターの稼働を維持しなければならないということです。持続的な稼働を維持するためには安定した電力供給と電源使用効率を提供する必要があり、迅速な電源バックアップはさらに必要な条件となります。電力の出力があってはじめて、データセンター内のPCサーバー、光ファイバーと放熱器の稼働を支援することができるのです。このため、データセンターの電源と電力供給の総合的なソリューションの重要性は日増しに高まっています。

 

データセンターの電力インフラは？

データセンターは大量のサーバー、ストレージ、ルーター設備（スイッチ、ルーター、ファイアウォール）、そして組織と設備をリンクするために必要なラックやケーブルから構成されています。しかしこれらデータ処理に使用される設備以外にもバックアップ措置が必要です。下記のようなインフラの支援があってはじめてデータセンターの設備は円滑に稼働するのです。

 

• 配電システム

データセンターに配電システムが必要なのは、大量の電力でその稼働を支えなければならないからです。これにはデータを処理するサーバー、ネットワーク設備、ストレージ設備と設備の稼働を維持する冷却システムと監視システム等が含まれます。配電システムは電源を電力会社や発電機からデータセンター内の各設備に送電し、電力の分配と制御を行います。たとえば、変圧器や配電盤、ブレーカー、電気ケーブル等です。

 

データセンターの電力供給が不安定な場合や緊急の問題が発生した場合でも速やかに対応して稼働を停止させることが可能であり、データが損失しないように配電システムにバックアップのバッテリーも備えています。さらに、無停電システムや太陽光発電パネル等の設備で安定した稼働を実現しています。

 

• 消防設備

機械の過熱による発火を防ぐため、データセンターには、高級防火建材、防火エレベーターなど高規格の消防設備が必須です。また機械室内部にはネットワーク監視、統合火災警報システムを配置して機械室の安全性を確保しなければなりません。データセンター内の消火システムは必ず電子機器設備に損害を与えないものであることが原則とされています。このため、スプリンクラーや従来の粉末式消火設備を使用することはできません。

 

• 換気放熱と冷却システム

サーバーとその他データ処理設備が稼働中に加熱するこのないよう、各データセンターにはファンや空調などHVAC設備といった換気放熱装置が配置されています。データセンターの設備が過熱した場合、必ず冷却システムが機械を効果的に冷却し、稼働し続けられるようになっています。

 

• 監視システム

データセンターはリアルタイムで各インフラ施設の稼働状態を監視しなければならず、データセンターは安定した環境の下での稼働が必須となります。そのため、温度、湿度、煙霧、ガスの検出測定、UPS等監視システムを設置して、稼働を維持しています。

 

• 電力バックアップシステム

データセンターのサーバーと設備は24時間稼働です。そのため電力バックアップシステムでデータセンターに停電などの事故が発生しても、UPSや発電機等が稼働を続けられるようになっています。

 

データセンターが停電する原因とは？

ULデータセンター統計によると、データセンターの失効原因は主に5つあり、それぞれの割合は電源のダウン32%、IT問題21%、環境的要素19%、ハッカーによる攻撃9%、空調のダウンによる過熱3%となっています。このデータから、データセンターで最も解決すべき問題は電源のダウンであることが分かります。また、電源が落ちる問題は内部と外部の２種類に分けられます。

 

内部の問題とはすなわちデータセンターそのものの設置問題であり、主にデータセンターのグリッド電力使用のオーバーロードにより電力システムに停電が生じるというものです。この場合、予備電力を起動すれば有効に発電が継続され、データセンターの稼働も維持することができます。そして、外部の問題とはすなわち台湾電力のショートなどの問題です。この場合にはUPS非停電システムが必要となります。FSPはUPSシリーズの製品において通信、ネットワーク通信、クラウドストレージ等の電力保護ニーズに合致しているだけではなく、M Plus & XMOD モデルのMplus 30-300kVA、XMOD 300KW、XMOD 60KW等多様な容量ニーズに応える非停電装置システム製品も提供しています。さらに、モジュール化設計と対応アクセサリーで多様な電力ニーズにお応えしています。

 

データセンター設計において信頼できるパワーサプライシステムは？

データセンターの建設において、パワーサプライシステムの全体的な設置は上流から下流までいずれもたいへん重要です。キャビネットの単電源、双電源設備だけではなく、キャビネット内のスマートソケット（電流測定可、リモート制御によるソケットのオン・オフ）そしてUPS非停電システム、BBU（Backup Battery Unit）バックアップ電池システム、RPS（Redundant Power Supply）リダンダンシー電源システムなど、いずれもデータセンターに様々な突発的状況が発生した際に必要となる設備です。

 

FSPデータセンター向け推奨パワーサプライ製品

上記の紹介を通じて、データセンターで電源システムが果たす重要な役割について理解していただけたと思います。さて、今日特にお薦めしたいのはRPSリダンダンシー電源システムです。リダンダンシー電源はデータセンターの中心部分の一つであり、主に多くの同規格の電源モジュールから構成されています。チップによって電源の負荷バランスを制御し、うち一つの電源モジュールが失効して故障した時、その他の電源モジュールが継続して給電します。このようにしてデータセンターの正常な稼働を保障するのです。次にFSPリダンダンシー電源製品をご紹介します。

 

1.     FSP2000-20HM：この製品はCRPS標準の2000Wリダンダンシー電源モジュールです。80PLUSプラチナクラスで96%の電源変換効率を有しています。またPMbus機能もあり、直接メインボードとの通信が可能です。標高5,000m以下、動作温度0～55℃の作業環境で使用できます。データセンター、ワークステーションとして理想的なチョイスです。

図：FSP2000-20HM （製品詳細）

2.     FSP2400-20FM：本製品は前述の製品と比べ、同じCRPS標準の2400Wリダンダンシー電源モジュールで、80PLUSプラチナクラス、電源変換効率は94%に達しています。またPMbus機能も備え、同じく直接メインボードと通信可能です。動作環境は同じく標高5,000m以下、0～55℃での使用に適しています。高規格のデータセンター、ワークステーションの使用ニーズに最適です。

図：FSP2400-20FM（製品詳細）

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