オンボードバッテリーチャージャー(On-Board Battery Charger, OBC)設計上の考慮点
工業が発達したこの時代、人類は石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料を大量に使用し、多くのツールの動力源としていますが、日増しに蓄積する化石燃料廃棄物は、地球環境に劇的な変化をもたらし、大気汚染や酸性雨を生み出すばかりか、地球温暖化により生態を脅かし、地球上の全ての種の健康と生命に影響を及ぼしています。
世界的な環境保護意識の高まりに伴い、ますます多くの国家が化石燃料の使用を減らし、多くの輸送ツールや大型機器を電力供給方式に改めるよう要求しています。これらの設備はオンボードバッテリーチャージャーを内蔵することで常時設備に充電が行え、現在よく見られるものとしては電気自動車、電気バス、電気船舶、工業/商業施設用集塵機、床洗浄機、無人運搬車、電動フォークリフトなどのツールがあります。
オンボードバッテリーチャージャーは、正式名をOn-Board Battery Charger (OBC)といい、電動力設備に固定して取り付ける充電器を指します。充電器は内部のバッテリーマネージメントシステム(Battery Management System, BMS)が提供する情報に基づいて、充電設備の電流又は電圧パラメータを動的に調整し、対応する動作を実行して充電プロセスを完了させます。
オンボードバッテリーチャージャーは様々な大型電気自動車や工業設備に直接取り付け、常時に汚れや湿気、振動の多い環境で作動しているから、内蔵の充電器は防水、防塵、防震などの構造設計が必須となり、充電故障率を低減するためにIP65等級以上の製品を選びことをお勧めします。
オンボードバッテリーチャージャーを選ぶ際、お客様にはアプリケーション応用面に応じて、製品開発能力を有するバッテリーチャージャーメーカーと討論することで、設備の入力電流、出力ワット数、出力電圧などの適切な仕様の製品を開発します。1台の優秀なオンボードバッテリーチャージャーには、同時に下記の条件も考慮しなければなりません。
- 調整可能な出力電圧。
- 温度/電圧/電流監視設計。
- 作業環境に基づく放熱構造の設計(ファンレスの自然な放熱、空冷式放熱設計又は水冷式放熱)。
- 高い電力変換効率。
- 単相と三相電圧入力設計の選択。
- 高速CANネットワークとBMS通信機能を備えている(バッテリーの接続状態が正確かどうかを判断する。バッテリーシステムのパラメータ、及び充電前と充電中の設備全体とバッテリー単体のリアルタイムな情報が得られる)。
- 多重保護回路設計:入力過電圧/低電圧警告/入力過電流/出力過電流/出力短絡/充電過温度。
- 多段式充電曲線:BMSのバッテリー情報に基づいて充電電流を自動的に動的調整する。
- 充電コネクタ、充電ケーブルが正しく接続されているかどうかを自動的に判断。
- 線材と機器が難燃機能を備えていること。
オンボードバッテリーチャージャーの応用分野および製品の特長について、さらに詳しい情報をお求めの場合は、下記のウェブサイトをご参照ください。
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