UPS切替時間の重要性
UPSシステムの選択にあたり、切替時間を考慮することが非常に重要となります。ここでは、UPSシステムの効果を最大限に発揮させる方法についてご説明します。
企業または個人として無停電電源装置の購入をお考えですか?UPSはデータサーバーなど大切な設備を保護するための重要なユニットです。商用電源に問題が生じた場合にUPSは代替電源を提供します。その間にデータを保存し、正しい方法でシステムをシャットダウンすることで、データの遺失や破損を防ぐことができます。
UPSシステムを選ぶ際には、様々な規格や機能を検討する必要がありますが、特に重要なものとして切替時間を挙げることができます。
切替時間とは?
商用電源が故障すると、UPSは電池に切り換えて引き続き給電し、システムの電源が切れないよう機能します。切替時間とは、UPS が切り換えを完了し、給電が中断しないようにするために必要な時間を指します。また、電池に切り替えた後で、UPSが電源を商用電源に戻すまでの時間を指すこともあります。
通常、切り替えに必要となる時間は 0 ~ 12 ミリ秒の間です。電源切替による遅延をゼロにしたい場合は、二重切替の UPSシステムを購入する必要があり、これは唯一、切替時間がゼロ秒の UPSです。オフライン方式のUPS は 8 ミリ秒で、ラインインタラクティブ方式では 5 ミリ秒以内にそれぞれ切り換えが完了します。
適切な切替時間
切替時間の長さはUPSの給電技術と負荷装置に依存します。つまり、必要な電源の持続時間がどれほどなのかを知る必要があるということです。電源が切り替わる間に、負荷装置が再起動したりリセットしたりしないようにすることが不可欠となるからです。
負荷装置がコンピューター設備である場合、切替時間は 5 ミリ秒を超えないようにすることを推奨されます。そのためには、少なくともラインインタラクティブ方式 のUPSでなければなりません。
高感度の電子製品に給電する場合は、切替時間がゼロミリ秒のオンライン方式がお薦めです。
ほとんどの設備は、オフライン方式かラインインタラクティブ方式で十分です。切替時間が8 ミリ秒あれば、システムは中断することなく作動できるからです。しかし、高感度の装置を使用している場合は、オンライン方式 UPSを使用することで、より安心感を得ることができます。
UPS の活用とECO モード
事業主は電源を中断させないようにすることと、コストの間のバランスを考慮しなければなりません。UPSを利用して電源が絶対に故障しないようにする、または中断しないようにするには、それなりのコストがかかります。このような背景から、多くの事業主は UPSを利用したECO モードを採用するようになりました。
多くの UPSシステム(Eufo 800を含む)はECO モードでの節約をサポートしています。このモードを利用するには、当該機能を備えているUPSシステムが必須となります。
当モードの作動は、標準的なオフライン方式の UPS に似ています。変流器はスタンバイ状態となっており、電源の問題が生じた場合に起動します。このような状況が発生し、変流器へのバイパス切替が行われると、電源は一時的に中断してしまいます。そのため、ECO モードでUPSを使用する 時の切替時間を検査し、それが負荷装置を継続して作動させるための時間を超えないようにする必要があります。
システムにもよりますが、ECO モードでの効率は通常、98 または 99%になるため、大型の施設を抱える企業などは、大幅なコスト節減に繋げることができます。
しかしECOモードでは負荷装置に対する低調波が生じるため、商用電源の干渉に対する感度がそれほど高くない装置を用いる場合、ECO モードがお薦めです。
また、能動的 ECO モードというオプションもあります。これは変流器を随時起動させておき、入力があると作動するというものです。必要がない限り、負荷装置に電源が送られることはないため、切替時間は短くなり、節約効果も得られます。
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